ブニアティシヴィリのカレイドスコープ(#Buniatishvili )
Khatia Buniatishvili の Kaleidoscope
収録曲は
ラヴェル の 「ラ・ヴァルス」
です.ダイジェスト動画は こちら
特に気に入ったのはLa Valse です.
前半は音の多さの中にもワルツ感が出ています.
曲が進むにつれて次第に混沌としていきますが,
全体で10:30とかなりコンパクトにまとめられている
ので,曲の方向性は割とわかりやすいです.
最後に奈落の底へ・・・
本来はフィニッシュがもっと乱暴に終わるのが
作曲者の意図かなとも思うのですが,
このくらいが私の趣味には合うのだなと思いました.
今まで愛聴していた Lim dong Hyek 盤 も似たような傾向かも(^^;
Petrushka は彼女の演奏がYoutube にアップされており
(例えば こちら )
それらと大きなスタンスの違いはないように思います.
まぁ,よく指が回るというか,速い速い.
この曲の打楽器的な表現がよく出ているとは思います.
が,それ故に聴いていて疲れてしまうところも.
その点が個人的にこの曲のちょっと苦手なところでして,
音が軽い Yuja Wang盤 がお気に入りで,
今回はそれは揺らがなかったかなという感じです.
展覧会の絵は 曲によってテンポなどかなりメリハリがあります.
特に苦手な 古い城 や 牛車 は相当遅くじっくり聴かせる
(というか,ちょっと長すぎかも)と思えば
ババガーヤのキレはなかなかのものです.
ちなみに通した演奏時間は 35:40 .
それぞれ佳演ですが,メジャー路線なのが気になります.
レーベルのせい?
世代を代表する技巧派ピアニストの一人ですし,
活躍という点でも目を見張るものがあります.それゆえ,
あまり他の人が弾かないようなレパートリーも
開拓してほしいなぁとも思いました(ないものねだり?).